札幌ドームは、北海道日本ハムファイターズの本拠地移転後、大きな経営環境の変化に直面しています。プロ野球の試合がなくなったことで、売上高が大幅に減少し、過去最悪の6億5,100万円の赤字決算となりました。この苦境を乗り越えるため、札幌ドームは新たな収益源を模索しています。
プロ野球離れの影響
- 日本ハムファイターズの移転により、大きな経営環境の変化が現実のものとなった
- 売上高は開業以来最低の12億7,100万円にとどまった
- プロ野球の試合がなくなった影響で、運営赤字は4億5,000万円に上った
札幌ドームは長年にわたり日本ハムファイターズの本拠地として親しまれてきました。しかし、2023年春、ファイターズが北広島市の新球場に移転したことで、大きな収入源を失いました。
プロ野球の試合がなくなったことで、札幌ドームの売上高は開業以来最低の12億7,100万円にとどまりました。固定資産の減損処理2億円を除いても、運営赤字は4億5,000万円に上りました。山川広行社長は「長らく本拠地としていた日本ハムが23年春に新球場に移転し、大きな経営環境の変化が現実のものとなった。厳しく受け止め、反省している」と表情を曇らせました。
新たな収益源の模索
- イベント開催日数は目標を下回り、プロ野球の穴埋めができない現状を露呈した
- ネーミングライツ協賛企業の応募もなく、年額2億5,000万円以上の収入を得られなかった
- 10億円をかけて導入した「新モード」の運用実績は3日間にとどまった
札幌ドームは、プロ野球の穴埋めとして、様々な新たな収益源を模索しています。しかし、イベント開催日数は目標を下回り、ネーミングライツ協賛企業の応募もありませんでした。また、10億円をかけて導入した「新モード」の運用実績は3日間にとどまるなど、思うように事業が進まない状況が続いています。
山川社長は「やろうとしたことが思うように進まなかった。平日開催は頭の痛いところ。広告と平日ナイターがなくなり収益を上げるのが難しい。平日にプロ野球をやれたらいいが、やらせてくれないのでね」と苦しい現状を吐露しました。
新たな施設運営への挑戦
- 24年度は年間のイベント開催日数を123日と設定
- 命名権や広告枠の販売促進に取り組み、黒字化を目指す
- 優良なコンテンツを失い、正念場を迎えている
札幌ドームは、24年度に向けて、新たな施設運営への挑戦を開始しています。年間のイベント開催日数を123日と設定し、命名権や広告枠の販売促進に取り組むことで、黒字化を目指すとしています。
しかし、日本ハムというにぎわいと収入をもたらす優良なコンテンツを失ったことで、正念場を迎えています。山川社長は「見通しが甘かった、には抵抗がある。思惑通りいかなかったのは事実だが、挑んだことに変わりはない。その辺をカバーして24年度の黒字化を目指したい」と決意を新たにしています。
収益改善に向けた取り組み
- 平日のイベント開催を強化し、新たな需要を喚起する
- 広告収入や命名権売却などの新たな収益源を開拓する
- コストコントロールと効率的な施設運営を徹底する
札幌ドームは、収益改善に向けて様々な取り組みを行っています。平日のイベント開催を強化し、新たな需要を喚起することで、売上げの底上げを図ります。また、広告収入や命名権売却などの新たな収益源を開拓することで、収入の多角化を目指します。
さらに、コストコントロールと効率的な施設運営を徹底することで、経費の削減に努めます。これらの取り組みを通じて、札幌ドームは黒字化を実現し、新たな経営基盤の構築を目指しています。
まとめ
札幌ドームは、プロ野球の本拠地移転により、大きな経営環境の変化に直面しています。しかし、新たな収益源の開拓や施設運営の見直しなど、様々な取り組みを行うことで、この苦境を乗り越えようとしています。今後の札幌ドームの挑戦と収益改善の動向に注目が集まります。